・足のトラブル、足の構造、その他の対策(むくみ・高血圧)
●足に故障が起きて筋肉が動かなくなると腸の蠕動運動が困難になります。こうなると腸に宿便が溜まるようになり、それが腸壁を腐らせてしまう原因になることがあるそうです。
これが進むと壊死作用で腸壁にウミが溜まり、そのウミが門脈を通って脳にくると、脳内出血がひき起こされます。
●足先に故障が起こると、それは次々に体中に影響を与えます。
たとえば右足先が故障すると、次に左足首に故障が起きます。すると今度は反対側の右股に故障が起き、さらに左側にあるS状弧という十二指腸の次に当たる部分が故障して便が溜まります。こうなると確実に右側にある肝臓に故障が起こることになります。
次に故障するのは左の胸の下、つまり心臓です。その次は右の肺に故障が起き、今度は左の肩が痛みます。
すると右側の扁桃腺が腫れて痛み、さらにはの左側が痛む偏頭痛を起こすようになるのです。左足先が故障すれば、これとは逆の身体中に故障が起きていきます。
●このように足の故障が全身に影響を与え、様々な病気を引き起こすことがあるので、「足の故障は万病のもと」といわれています。
これは極端な例ですが、このような疑いがないことが大事ですから、多少のことだからと思わないで、改善できるものは早いうちに改善できるように、あらゆる可能性を見いださなければなりません。
この電子療法は、創傷を修復したり、血液の循環を良くしたりと、ありとあらゆる病気に良い影響を与えることが半世紀以上の臨床研究で広藤道男先生や諸先生方によって明らかにされています。
変化が現れるのは、たった一回の人もあれば、数回で突然変化が現れる場合もあり、その人の身体の中の見えない原因によって異なるので私たちは一概に効果があると言うことは出来ませんが、少しでも良い変化が起これば、そこからはどんどん良くなることは確かです。
そして大事なのは、自覚症状がすべて無くなったから、もう大丈夫という考えは正しくありません。
高血圧、糖尿病といった病気は自覚する前から始まります。
ですから、再発させないためには、細胞の最後のひとつまで修復する気持ちで良い状態を維持していくための掛かり方をプラスしていただけたらと考えます。自覚がなくなった。治って良かった。これは違いますからね。
広藤先生は、「3年間症状が出なければ、完治したと言ってよい」とおっしゃっています。つまり3年間は医者と付き合う必要があるわけです。それと同じように電子療法もご自身に合っていると感じられたならば自覚がなくても続けた方が、良いということになります。
建物には基礎が最も大切なように、人間にとって足は最も重要な場所です。全身を支える足は、疲れやすく、しかも血液の循環に大きな役割を持ち、全身の健康に関わっているということを私たちはもっと自覚するべきでしょう。
医師の診断方法は、重篤(命に関わるか否か)の病気から疑って、そうでなければ消去していき、順に原因を特定していきます。
命に関わらないと判断されれば、少しお話を伺う余裕があるので、考えられることを推測して、必要に応じて検査を行って、その結果を見て判断するという流れが普通です。
しかし、レントゲンは骨の異常は発見できても、原因がレントゲンに写せない靭帯、リンパ、血液、神経などに原因があった場合、さらにMRI検査を受けなければいけないことがあります。が、これも検査は予約制で2週間先だったりしますので、この間患者さんはずっと痛みを我慢しなければならなかったりします。腫れや痛みがあれば、取り敢えず鎮痛薬や湿布剤を処方して経過観察することになるでしょう。
けして悪口を言っているわけではありませんが、病名がはっきりとしない場合、医師も対症療法に頼るしかないのが現状です。
このような場合に、一切身体に無理な負担をかけない電子療法があれば、検査を待たずして早速治療が始められるので、精神的負担を軽くすることが出来ると思います。
原因が分からないというのは本当に不安です。日常生活の中で、足に負荷や圧迫が掛かっているような思い当たる事は、まったく有りませんでしょうか。
必ず何か原因が有ると思うのですが。何とか原因を突き止めたいところですね。
私達は医師ではないので、病気を特定する手段を持っていない為、こうだと言うことはできませんが、いくつか手掛かりを見つけるお手伝いは少し出来ると思います。
検査しても原因がはっきりしないので、病院を変えたとします。新たに別の機関で検査をお願いしたいと思う時、あなたは何に注意を払うでしょうか?
これが正しいかどうかは分かりませんが、「前の病院では○○という病気だと言われました」と言えば、医師はその病名を基準に検査を進めることになるので、本当の意味での発見には繋がらないと言われていたりします。
新たな検査をしてもらいたいと思って受診する時は、普段の不調や症状をメモして、メモをもとに伝えると良いそうなので、参考にしていただけたらと思います。
外傷的な問題が無ければ、重心の偏った負荷から足部に負担が掛かり、痛みを起こしてしまっているというケースも有ります。
まずは、バランスを整えて骨盤や腰を含めた身体のバランスと神経の働きを高める事によって、症状が改善してくる可能性が有るかも知れません。
(浮腫) は余分な水分が体内に溜まって起こります。原因にはいろいろなものがあり、心臓、肝臓、腎臓、リンパ腺、甲状腺の病気によるもの、脚の静脈が弱っていたり炎症を起こしている場合、塩分の摂り過ぎの他、女性の場合は妊娠などがあります。
原因により医者の処方する薬も異なると思いますが、余分な水分を体内から出すために利尿剤もよく出されます。
家で出来ることは、休息時に仰向けになって脚を心臓より高い位置にして休む、長時間立っていないこと、塩分を控える。
リンパは足がむくむ場合は、足そのものもそうですが、股関節やもっとその上、胸管をストレッチすることがよいといいます。
極端にいえば、姿勢が無理によい場合は引っ張られてつまりやすい、もしくは姿勢が丸ければたるんで流れが滞りやすいといえます。
呼吸で息を吸うとき少し上を見る感じで吸う、もしくは伸びをする感じで吸うようにすると足のむくみが解消されやすくなります。
また、鎖骨の下なども流れを妨げる主要な部位です。
またリンパ管は圧力に弱いので、巷のリンパマッサージのように強くやるのは逆効果です。
同様にストッキング等で圧力をかけるのも逆効果です。
それはむくむのは、たとえば蛇口をひねり水は出ているのにホースをしばって水圧がかかり続けているようなものです。
リンパの流れや重要な部位と位置関係等下記が参考になります。
何科で診てもらったのでしょうか?
骨に異常がなくても、その周りの靭帯を損傷している場合があります。靭帯はレントゲンには写りません。
しかし、もう一度きちんと診察してもらった方がいいと思うときは整形外科で診てもらうのがよいようです。
【足の冷えは不健康のもと】
● 冷え性の人は、布団に入ってもなかなか足先が温まらず、いつまでも寝つけません。また、足の冷えからくる婦人病や胃腸障害で悩んでいる人が意外と多いようです。さらに、寒いからといって暖房器具に一日中しがみついていると、ますます身体中の機能が弱くなってきて動けないという悪循環に陥ってしまいます。
足の冷えは、様々な病気の原因になると言われています。
足の鬱血が心臓に負担をかけ、次々に肝臓、腎臓、胃へと移っていくからです。
気分が若々しくて、こまめに動き回るお年寄りに冷え性の人は少なく、長命の人が多いのも事実です。冷え性の人は、つとめて運動をして、血液循環を良くし、身体の内部から改善していけば、健康で長生きできるはずです。夏も冷房の普及のため、冷房病というものもあり、油断できません。特にビルなどで働く若い女性には、厚手の靴下やカーディガンなどで暖かくして身体を守る必要があります。
冷えは身体を温める食材を多く摂取しても、体温の回復までには至りません、せいぜい身体がポカポカ温まる程度です。ですから、冷えに対しても電子療法があれば、体温は上昇し、免疫力がついてきます。
体温が1度下がれば免疫力は半分以下まで低下します。
【むくみ冷え性】
●足首の周りを回し揉む・ひざ裏・ひざ下外側掌1つ下のところを揉む・股、ソケイ部を揉むことでリンパの流れをスムーズにします。
足は大小様々な計28個の骨から構成されており、各々の骨は互いに関節を形成しそれぞれに可動性を有していますが、1つ1つが靭帯や筋肉、腱などの軟部組織で支持され、荷重による強い衝撃にも耐え得る安定した頑丈な構造をしています。 数多くある足の構造と機能のうち“足のアーチ構造”のもつ役割について少し解説してみたいと思います。 |
【アーチ構造の役割】 足の裏の内側には、土踏まずという凹みがありますね。足の骨を横から見るとアーチ型をしているからです。これを「内側縦アーチ」と呼び、同様に外観上からは分かりませんが外側にも内側よりやや低めの“外側縦アーチ”が形成されています。 |
外側に関しては、見ただけではアーチ型になっているのは分かりません。このアーチ構造には、歩いたとき、走ったとき、飛び上がったときなどに、衝撃をアーチによって吸収して負担を軽くする働きがあります。
また足を前方から見ると横に広がるアーチ、“横アーチ”も認められます。 これら縦横の“アーチ構造”は、地面に足が接地し荷重が加わった際に地面からの衝撃を吸収し、足や足関節、さらには膝関節、腰などへの負担を軽減する重要なクッションの役割を担っているのです。 この足のアーチがクッションのような弾力性を有するためには、“足底腱膜”という強靭な縦走線維束が足裏の踵骨から足趾に向かい扇状に張っています。 |
アーチに弾力性を持たせるために、足底腱膜というとても強い線維の束が、かかとから扇状に広がっているのです。
クッションの役割 バネの役割
【衝撃を吸収する役割 windlass機構(巻き上げ機構)】
この機能は実際には踏み返し動作の際に役立っています。踏み返し動作の際に足の指が背屈することにより足底腱膜が巻き上げられ足のアーチが挙上します。すると挙上したアーチは元に戻ろうとする力(復元力)を生み出し、これが前に進むためのバネの役割(推進力)となり踏み返し動作を容易にしているのです。
外反母趾をはじめとし扁平足障害や開帳足などの足の障害はすべてこのアーチ構造の破綻により生じていると言っても過言ではありません。 アーチの破綻した足においては、クッションやバネの役割が失われているため、多くは疲れ易く、歩きにくいといった症状を伴うようになります。また、足底に胼胝(たこ)が出来ている人の多くもこのアーチ構造の破綻が原因となっています。 このように、足のアーチ構造は歩くことにおいて大変重要な機能を持っているのです。
外反母趾をはじめ、アーチの低下が原因と思われる何らかの足の障害をお持ちの方は是非一度、足の専門医の診察をお受けになってから、足にあった靴を選ぶことをお勧めします。
《足の働き》
足は、歩いたり走ったり、立っているのはもちろんのこと踏ん張るのにも使います。私たちが動くためには欠かせないパーツなのです。それだけではありません。心臓から全身に送られた血液が足の先端まで届きます。足は、その血液を心臓に押し上げる働きもしています。この足の働きが思うようにいかなくなると、血圧も上がりますし、食欲減退、不快感などが出てきます。全身の健康のためにも、大切なパーツというのがお分かりでしょう。
《足の骨格》
人間の足の骨の数は56個です。片足だと28個ですね。全身で208個ですから1/4もの量が足の骨ということになります。足は体を支える大切なパーツです。体重がかかり、それを支えながらも動きやすい構造となると、小さな骨がたくさん必要になります。一番体重がかかるのは、かかとの部分の足根骨という骨で、体重の90%を7つの骨で受けています。それでは詳しく足の骨を見ていきましょう。 趾骨 全部で14個の骨で形成されています。足の先端からみて、4個の足趾末節骨、同じく4個の足趾中節骨、母趾末節骨が一つに基節骨が7個となっています。 |
中足骨
5個の中足骨、内側種子骨と外側種子骨がそれぞれ一つずつあります。
中根骨
内側楔(くさび)状骨、中間楔状骨、外側楔状骨、舟状骨、立方骨、距骨、踵骨の7つです。
●体の構造体の中の筋肉の70%が足にあり、この筋肉の働きによって私たちは動くことができ、血液を心臓へと押し上げることができるのです。足の裏全体には神経が集まっていて、大脳へとつながっています。足にトラブルがあると、体になにかしらの不調が起きるというのも分かりますね。
《足のトラブル》
足が私たちの体で、動くのにも健康にも大切なものだということが分かったと思います。ちょっときつめの、サイズの合わない靴を履いただけでもトラブルは起きてしまいます。足にトラブルが起きると、他の体の部分にも影響が出てきます。トラブルが起きるのは一瞬でも、それを治してケアしていくのは時間がかかります。そうならないためにも、きちんと足のことを知っていきましょう。
治った後の再発予防のご参考に
- むくみ・リンパ浮腫 -
【むくみ】
むくみ(浮腫 :ふしゅ)とは、血液中の体液が血管外に濾出する(血液中の液体成分の一部が、血管壁から組織間隙(かんげき)や体腔内ににじみ出たものを漏出液という)などして、血管外皮下組織に水分が過剰にたまった状態を言います。
大きく、全身性のむくみと局所性のむくみに分けます。
全身性浮腫には心臓性、腎性、肝臓性など、局所性浮腫には静脈性やリンパ性などがあります。
全身性では一般的な内科的治療の対象とはなりません。
局所性浮腫は見た目は元気ですが、むくんでいる脚や腕に一般的な考え方では対応しにくい症状が認められます。
一般内科的には取り上げられない浮腫や局所性浮腫、とくにリンパ浮腫を中心に取り上げます。
リンパ浮腫は乳癌や子宮癌の術後などに見られる事の多い、主に一側だけの腕や足のむくみです。リンパ浮腫は患者さんの間ではかなり知られてきており、社会問題ともなってきているにもかかわらず、治療がほとんど保険適応の対象外であることもあって、現在の医療現場からは馴染みの薄い存在になっています。
乳癌や子宮癌の術後に起きるリンパ浮腫を術前に注意されることはあまりありませんし、術後むくんでからも的確に診断され治療されるということも少ないようです。そしてやっと診断がついても、対応する医療機関が身近に 無く、特別に治療薬の無いこの疾患に必要な、マッサージや弾力スリーブ・ストッキングには保険が効きません。そのため、むくみを訴える多くの患者さんは戸惑っているのが現状のようです。
リンパ浮腫治療の専リンパ浮腫は一次性(リンパ管、リンパ節ともに発育が悪いなどの理由で起こる生まれつきのもの)
二次性(乳癌、子宮癌、前立腺癌などの手術後に、リンパ節が切除または破壊されたために起こるもの)など、結構多くみられる病気です。
多くの場合、色の変化や傷みはなく、脚または腕が太くなりますが、放っておいても別に命にかかわることもないため医者自身も軽く見がちです。そのため、相談に行っても詳しい説明が聞けず、ついにはまるで非常に珍しい病気にかかってしまった、と思いこんでしまう場合も多いようです。
しかし、リンパ浮腫は必ずしも珍しい病気ではなく、また、日頃から注意さえしていれば決して恐ろしい病気ではありません。
リンパ浮腫の軽症例 リンパ浮腫の治療のためには、なぜ脚または腕が太くなるかを理解することが大切です。 むしろ、正しく理解して注意しさえすれば決してこれ以上太くならない、それどころか徐々に細くなるとさえ言っても言い過ぎではありません。 |
〈ご注意〉
リンパ浮腫とすでに診断された方はこれを参考にしていただいて結構ですが、はっきりしない場合は医師の診断を待って、決して無理をなさらぬようにお願い致します。
1)リンパ浮腫の基本的な特徴は、皮膚の色の変化がない(左右差のない)、無痛性のむくみです。
2)特に腕や脚が赤くなっていたり、熱をもっている場合(蜂窩織炎-ほうかしきえん-)は、処置法が異なりますので、十分ご注意下さい。
3)乳癌、子宮癌などの術後のむくみ予防のためにお読みになる方は、日常生活上腕や脚を挙げたり、マッサージなどを心がけていただくことが大切です。むくみのない場合は、弾力スリーブ、ストッキングは一般的に必要ありません。
4)ストッキングはあくまで医療用品ですので、安易に「使えば治る」と思われると危険です。リンパ浮腫の治療の項目で述べているように、複合的な治療の一環として捉え、薬を服用するようなつもりで慎重にご使用下さい。
●<リンパ管(リンパ流)を活発化する具体的な方法とその他の治療法>
「脚」は、付け根から足先まで全体を指します。
「足」は、くるぶしから指先までを指します。
「腕」は、腋の下から指先まで全体を指します。
「手」は、手首から指先まで、を指します。
リンパ管は非常に薄くて弱い膜でできており、筋肉はわずかについていますが、ほとんどが外部の力を借りてリンパ液(リンパ管内の液)を流します。リンパ管に働く外部の力の最も基本的なものは 、リンパ管内の静水圧較差、簡単に言いますと、水が高い所から低い所へ流れる力です。
脚なら足の方を、腕なら手を心臓より高い位置に保つと、リンパ液は中枢部(心臓)に向かって流れます。
実際にはいつも足または手を挙上しているわけにはいきませんので、
まず、夜寝る時には必ず少しでも手や足を高くするように心がけて下さい。
少しずつ傾斜をつけて心臓に向かって流すようにします。
この際、肘、膝、臀部などが屈曲して心臓より低い部位にあるとそこにむくみが溜まることになりますので注意して下さい。
■ 実際の方法 : 脚
1)就寝時ふとんの下に台を置いて、足の方を心臓より高い位置に保つ(10cm弱で十分) 。
※上げ過ぎると臀部にむくみの液が溜まってしまうので注意する。
また、片脚だけでは不自然な体勢となり、腰が痛くなるので両足を上げた方が良い。
2)椅子に座っている時は、足が下にならないように向かいの椅子に足を投げ出す。
3)和室では足を投げ出す。
4)立ち仕事は避ける。
5)手足を遠心力で放り投げるようなスポーツはあまり好ましくない。
■ 実際の方法 : 腕
1)就寝時、大きな枕などを使って手や肘を心臓より高い位置に保つ。※腋より肘、肘より手の方が高くなるようにする。 腕は鈍角的に軽く屈曲させ、下方に落ち込まないようにする。 |
挙上でなくても、外から圧力がかかってリンパ管が圧迫されると、リンパ液は圧の弱い方へと移動します。入浴、水泳などで下肢または腕を水中に入れた場合の水圧、または弾力ストッキング、スリ-ブなどによる圧迫が、これにあたります。
リンパ管は弁を持っています。そのため、周囲から力が加わるとリンパ管内のリンパ液は一定方向に流れます。したがって、脚または腕を動かせば動かすほど、リンパ管が周囲の組織から圧迫されてリンパ液の流れは盛んになります。
時々、誤って「腫れた脚または腕は出来るだけ使わないように、動かさないように」と思いこんでいる方がおられますが、これはまったく逆です。ほんの僅かな時間も利用して、できるだけ動かすようにして下さい。
特に長い時間立ち続けていなければならない時、手を長い時間下げておかなければならない時などは、じっとしているとむくみが強くなる一方ですから、少しでもリズミカルに動かすよう努力して下さい。
ただし、疲れる程まで動かし続けるとむくみが強くなりますので、疲れない程度に軽くリズミカルに動かすのが適当です。
■ 実際の方法 : 脚
1) どうしても立っていなければいけない時は、軽く脚を動かしているようにする。
例:ユリッコ(R)など足の金魚運動は良いでしょう。
■ 実際の方法 : 腕
1)手を下垂し続ける場合は、常にリズミカルに腕を動かしているように心がける。
2)手作業の場を心臓より高めに維持するように心がける。
3)刺繍、針仕事、編物など同じ動きを繰り返す作業は好ましくない。
例:手を上にしてブラブラさせるなどの運動は良いでしょう。
【マッサージについて】
●●A.手で行うマッサージ
リンパ管の動きを活発にするには、自分自身で動かす他に、いわゆるマッサージも効果があります。(前項の動かすことは生活の中でできるマッサージとも言えます。)マッサージは足または手の先端から付け根(心臓に近いほう)に向けて行うのがより効果的ですが、順序としては、まずそけい部(脚のつけ根)、または腋の下のマッサ ージが重要です。
なぜなら、リンパ浮腫のでき方で説明した通り、特に二次性リンパ浮腫ではそけい部または腋の下のリンパ節を切除してあり、この部分のリンパ液の流れが悪いことが根本的な原因となっていますから、その部分のリンパ液の流れを良くしてあげると当然全体のリンパ液の流れは良くなります。
逆に、その部分の流れが悪いままでリンパ節までのリンパ管の流ればかり活発にしますと、リンパ液はすべてそけい部または腋の下のリンパ節の手前で溜まってしまい、かえって流れが悪くなってしまうことがあります。
従って、まずそけい部または腋の下の部分を中心部(心臓)へ向けてマッサージし、その上で、全体のマッサージを行うことが大切です。さらにリンパマッサージの基本から考えると、リンパ管が最終的に静脈に合流する左鎖骨上窩から始めるとされていますが、ここでは省略します。
二次性リンパ浮腫では、下肢なら下腹部、臀部、腕なら肩、腋の下、胸にもむくみが広がっていることがあり、その部分のむくみの排除も必要となります。特に手術した部分の付近は硬くなり易いので、入念にマッサ-ジをして軟らかくします。
リンパ浮腫のマッサージでは一般的なマッサージとは異なり、軽く擦るように行います。
皮膚表面をずらすような感覚で、ゆっくり優しく行います。
マッサージは一日3回朝、昼、夕、15分~20分ずつ位が適当です。特に入浴後など暖まり、血管が拡張している時がより効果的です。
●リンパ誘導マッサージ (リンパドレナージ)
上肢の場合、浮腫のない健側の腋の下と、患側の脚の付け根(そけい部)にリンパ液を誘導します(症状により、誘導部位が脚の付け根だけの場合もあります)。 下肢の場合、浮腫のある同側の腋の下へ誘導していきます。
1)最初に全身のリンパ液の流れを良くするために、首の付け根と腹部のマッサージをします。
2)患肢のリンパ節の代わりになる正常なリンパ節をマッサージして、患肢からリンパ液を流れ易くします。
3)患肢から正常なリンパ節までの道をつくり、流れの悪くなっているリンパ節に流さないように迂回して、患肢を上から少しずつ押し上げながら、指先までマッサージして行きます。
4)指先までしてきたら、逆に指先から上へ少しずつ押し上げながら、順に戻って、流れの悪くなっているリンパ節を迂回して、正常なリンパ節まで誘導しながら戻ります。
●下肢のセルフマッサージ
1:肩の後回し 10回
2:鎖骨の上のくぼみに手を当て回す 10回
3:腹部のマッサージ
a. 全体を時計回りに優しくさする 2~3回
b. 左・右の脇腹に手を当て、おへそに向かって引く 各10回
c. 腹式呼吸 5回
(浮腫のある下肢側)
4:腋の下に手を当て回す 20回
5:おしりの横側から体側を通り、腋の下まで、軽くさする 10回
6:下腹部のマッサージ (腋の下に向かって軽くさする)
7:おしりのマッサージ (腋の下に向かって軽くさする)
8:脚のマッサージ (軽くさする) 各5~10回
a. 太ももの外側を膝からおしりの横側まで、上に向かって
b. 太ももの前面を内側から外側に向かって
c. 太ももの後面を後側から外側に向かって
d. 膝(前・内側・外側)を上に向かって
e. 膝裏のくぽみを上に向かって 10回
f. すね(前面)を足首から膝まで、上に向かって
g. ふくらはぎ(後面)を踵から膝裏まで、上に向かって
h. 内・外くるぶしの周囲を上に向かって
i. 足首を動かす(まわす)
j. 足の甲を上に向かって、次に足指を上に向かって
9:足指までのマッサージしてきた順を逆に4:まで、戻りながらマッサージする
* 皮膚を大きく動かすように
* ゆっくり、軽く、さする
●上肢のセルフマッサージ
1:~3:は下肢に同じ。
4:浮腫側の脚のつけ根(リンパ節)に手を当て回す 20回
5:浮腫側の腋の下から体側を通り、脚のつけ根まで軽くさする 10回
6:健側の腋の下に手を当て回す 20回
7:浮腫側の肩から前胸部を通り、健側の腋の下まで軽くさする 10回
8:浮腫のある上肢のマッサージ(軽くさする) 各5~10回
a. 肩の前・後面を上に向かって
b. 上腕の外側を肘から肩まで上に向かって
c. 上腕の前面を内側から、外側の上方に向かって
d. 上腕の後面を内側から、外側の上方に向かって
e. 肘の内面(くぽみ)を上に向かって 10回、 次に肘を下に向かって
f. 前腕(前・後面)を手首から肘まで、上に向かって
g. 手(手背・手掌)、指を上に向かって
9:手指までマッサージしてきた順を逆に4:まで、戻りながらマッサージをする。
・減塩、高血圧を予防する考え方
一般的な味付けの味噌汁だと、既に一杯で塩分が2gも含まれているという。この塩分をどうやって減らすか。
塩分を減らす方法は旨みをアップさせることだそうです。
〈和の魔法塩&洋の魔法塩&中華の魔法塩のレシピ〉
●和の魔法塩のレシピ
【材料】
食卓塩 50g、昆布 9g、かつお節 6g、し椎茸 2g。
【作り方】
①.材料をすべてミキサーかすり鉢などで粉末にして混ぜる。
※粉末のものを買ってきて混ぜてもいい。
※アジの塩焼きなど何にでも使える。
●洋の魔法塩のレシピ
【材料】
乾燥ローズマリー 8g、黒こしょう 8g。
【作り方】
①.材料をすべてミキサーかすり鉢などで粉末にして混ぜる。
※粉末のものを買ってきて混ぜてもいい。
※ポークソテーなど何でも使える。
●中華の魔法塩のレシピ
【材料】
干しエビ 7g、干ししいたけ 3g。
【作り方】
①.材料をすべてミキサーかすり鉢などで粉末にして混ぜる。
※粉末のものを買ってきて混ぜてもいい。
※チャーハンなど何にでも使える。
この塩を使うと量が2倍ぐらいに薄められているので、塩の使用量は1/2になるということですが、かけすぎれば同じことに思います。
しっかり出しを取れば、塩気の不足を感じないということらしいので、工夫次第で自分にあった飽きないやり方というものが必ずあるのではないかと思います。
塩の代わりになるものを上手に活用することが大切かも知れませんね。 たとえば、だしを濃厚に取ることで、その分、塩分を減らすことができます。また、酢、レモンなどの柑橘類の酸味、ヨーグルトの酸味、カレーや胡椒、わさびなどの香辛料は、いずれも塩分(ナトリウム)は含んでいません。辛みや酸味でメリハリをつけることで、食べたときの満足度が違ってきます。 |
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汁物は具だくさんに。ラーメンなどのスープは残す。 みそ汁は具をたくさん入れることで、塩分の高い汁の量が減らせます。そばやラーメンなどの汁は、全部飲まないで残しましょう。 |
●食事の改善1
生活習慣の修正の中心をなすのが「食事」です。高血圧の人に限らず、健康な方でも食べ過ぎ、飲み過ぎを避けて、バランス良い食事を心がけることが大切です。
食事療法の基本は、栄養バランス、減塩、カロリー制限
高血圧の予防・改善のための食事療法は、栄養バランスよく、食塩の摂取を抑え、食べ過ぎないことです。
食べ過ぎは、肥満や糖尿病になるリスクが高くなります。過度のダイエットやバランスの悪い食生活も逆効果です。タンパク質、ミネラル、ビタミンといった栄養素をバランスよくとり、標準体重を維持することが大切です。最も重要なことは、食塩の摂取量を抑えることです。日本人の平均的な1日食塩摂取量は11~12g程度といわれていますが、高血圧治療ガイドラインの目標とする6gの倍以上摂取していることになります。
生活習慣が一緒の家族も危ない?
高血圧は、同一家族内で発生することが多いものです。その理由は遺伝的な原因に加え、生活習慣が同じであることも考えられます。濃い味付けが好みだと、家族中の食事が濃い味付けになり、結果、家族全員が高血圧になりやすい体質になってしまうこともあります。家族全員で、バランスの良い食事を心がけましょう。
●食事の改善2
規則正しく、腹八分目で、ゆっくりと
何を食べるかの前に、どのように食べるのかも重要です。規則正しく、ゆっくりと、ほどほどな量を食べ、楽しく食事をすること。それが一番の基本です。
規則正しく、腹八分目で、3食とるのが基本
満腹状態が続くと肥満の要因となり、動脈硬化も起こしやすくなります。ですから、1日3食、規則正しく、腹八分目を心がけることが大切です。早食いや、ながら食いにもご注意を。つい食べ過ぎてしまうと胃腸にも負担がかかります。お腹が一杯になったというサインが作動するまでには少し時間がかかるといわれています。そのため急いで食べると、満腹感を感じた頃には食べ過ぎていることになります。食事はしっかり噛んで、ゆっくりと味わい、楽しく食事をすること。それが血圧にとっても一番良い食事方法なのです。
間食や暴飲暴食も、血圧にとって大敵
減塩とカロリーコントロールが食事療法の基本です。極端な偏食や、就寝前の食事や夜食、多過ぎる間食などは禁物です。また、宴会などでの暴飲暴食も非常に危険です。いずれも肥満につながり、かつ血圧に対しても悪影響を及ぼします。食べるものの見直し以前に、食事の食べ方、食べるサイクルについて見直してみることが重要です。
いずれも特別なことではありません。
普通に体に良くないと思われることは避け、健康によい食習慣を確立しましょう。
●食事の改善3
塩分を控えるコツ
高血圧における食事療法の最大のポイントが、塩分の削減です。国際的に見ても塩辛い味が好みの日本人の食生活。いきなり減塩は難しいので、徐々にうす味に慣れていきましょう。
まずは徐々に うす味に慣れることから 高血圧学会が提唱する塩分摂取量の目標値は6gですが、日本人の平均的な塩分摂取量は約12gと、2倍であるのが現状です。いきなり半分に減塩をすると、料理が味気なくなり、ストレスが蓄積し、逆効果になることも。しかし、少量の減塩であれば、それほど苦にはなりません。それを続けていくと、舌がうす味に慣れてきて、今までの味付けが濃く感じられるようになります。少しずつ塩分を下げていって、目標値を達成するようにしましょう。 |
●食事の改善4
外食時に注意すること
外食は塩分もカロリーも高く、野菜が不足しがちな傾向にあります。塩分を控えるコツを覚えて、上手につきあっていきましょう。
よく食べるメニューの塩分・カロリーを把握
一般的に外食は、味付けが濃く、野菜が少なめで、ビタミンやミネラルが不足しがちです。しかし、外食なしの生活というのは現実的ではないので、上手につきあっていくことが大切になります。下表のように、一通りのメニューの塩分・カロリーを知っておきましょう。その上で、なるべく塩分を避け、バランス良い注文を心がけることが必要です。
〈食品名 塩分量〉 |
五訂日本食品標準成分表より作成
※あくまで一般的な目安としてください。お店や材料により塩分量は異なります。
●食事の改善5
自然の降圧薬、カリウムをとる
カリウムが多く含まれる野菜などの食品は、塩分を排出する効果があります。カリウムを多めにとり、血圧を管理しましょう。
余分な塩分を排出するカリウム 医食同源という言葉があるように、食と医療はとても密接な関係にあります。塩分の摂りすぎが血圧の上昇に関係する一方、カリウムの摂取で余分な塩分が排出され、血圧を下げる効果があることがわかっています。高血圧の治療中の人は、減塩と合わせて、積極的にカリウムをとる料理を選択しましょう。 |
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〈カリウムが多い食品〉 カリウムの摂取量に決まりはありません。カリウムは、主に野菜類(アスパラガス、ブロッコリー、ほうれん草など)、いも類、果物類(プルーン、干しあんず、バナナなど)、海草類に多く含まれています。こうした食品を積極的に食べるようにして、バランスの良い食事を目指しましょう。ただし、腎臓が悪い人がカリウムを多く摂取すると「高カリウム血症」になり、血圧の上昇を招くことがありますのでご注意ください。 |
●高血圧の 基本の基本に立ち返る
1:血圧とは
血圧の2つある数字の意味は何?基本的な体のしくみを知っておくことで、数値の本当の意味や病気に対する理解が深まります。
「血圧」とは血液が血管壁を押す力のこと
心臓はポンプのように血液に圧力をかけ血管へ送り出します。血液はまず、動脈を通って全身の細胞に酸素や栄養分を運びます。次に、静脈を通って老廃物などを回収する役割を担い、再び心臓に戻ってきます。こうした心臓による血液循環で、人間の生命は維持されています。
「血圧」とは、血液の圧力によって血管壁が押される力のことで、心臓から送り出される血液の量(心拍出量)と、血管の硬さ(血管抵抗)によって決まります。心拍出量が大きくなれば血圧は上がり、血管抵抗が小さくなれば、血圧は下がるという関係にあります。
上と下、血圧を示すふたつの数字の意味は?
血圧を測定すると2つの値が記録されます。いわゆる「上」は収縮期血圧(最大血圧)、「下」は拡張期血圧(最小血圧)といいます。
心臓は、収縮と拡張を繰り返すポンプのような働きをすることで、血液を送り出しています。
心臓が収縮したときには、血液が大動脈に送り出され、血管に高い圧力がかかります。これが収縮期血圧(最大血圧)です。反対に、血液を送り出した後に心臓が拡張して、肺などから血液を吸い込みます。このときに血圧は最も低くなり、これを拡張期血圧(最小血圧)といいます。 |
2:高血圧とは
血圧とは、血液が全身に送り出される際の血管にかかる圧力のことです。この圧力が基準値以上の状態が続く状態を高血圧といい、これが一般に言われる高血圧のことです。
自覚症状があまりない高血圧
高血圧の自覚症状として、頭痛、めまい、肩こり、むくみ、動悸など起こることがあります。しかし、これは一概に高血圧による症状とはいえません。はっきりした自覚症状がないため、知らないうちに高血圧が進行し、気づいたときには脳卒中、心筋梗塞や腎不全などの合併症を起こしてしまうことが少なくありません。高血圧の怖さは、こうした合併症を起こしてしまうことにあります。
以上。
何事も最初は頭で考えて無理に生活習慣に取り入れて慣らさなければいけない、ということがあって三日坊主になりがちですが、一週間続けばほぼ習慣化されたようなものなので、その後は楽にやれるようになると思います。
病気になって気づいてからでも十分改善は可能です。諦めた時点で進行は進んでしまうので、気づいたら悪いことは改める。これ以外に方法はないように思います。
考え方としては、どうしてもこうじゃなきゃいけないという事はありません。
大病はそうはいきませんが、入院するほどてなければ、たまには毎日のことを忘れて羽を伸ばすようなストレス解消も必要ですから、頑張った自分への褒美の日というものがあったらいいのではないでしょうかね。
お大事になさってください。